虹の架かる橋
私はマサと話す為の努力を諦めた。


マサの事を考えると、胸が苦しくなって涙が止まらなくなるし、辛くて、夜も寝られなくて、食事も喉を通らなくなる。


体の限界を感じた。


お姉ちゃんや友達が、壊れていく私を見て、毎日心配で電話をくれた。



その度に「大丈夫」と言う私は、本当にしんどい思いをしていた。


まだマサを忘れられないでいる私は、マサへの想いを断ち切るつもりで、ミーの実家を再度訪れた。


ミーのお母さんに「ミーはどうしているのか」と訊いてみた。


返答は、やはり予想どうりの答えで、私の心に追い討ちをかけた。


まだNZに居る…。


きっとマサと一緒にいるんだろうね…。


それからの私は、ミーと共通の友達のサエに電話をして、近況のミーの状況を聞いた。


サエはマサの事をミーから聞いていたみたいだ。


ただし、私とマサが付き合っていた話はしていないみたいで、マサと私は関係が無いと思っていた。


ミーはマサの話を、自分に都合よくサエに伝えていた。


< 231 / 305 >

この作品をシェア

pagetop