虹の架かる橋
マサを失って10ヶ月が過ぎた。


相変わらず私の心の中にはマサがいた。


だけど、寂しくて、男の子に告白されると、断らずに付き合ってしまっていた。


マサに似た何かを、付き合った男の子の中に探してしまう。


本当はマサ以外に、マサを求めてもマサじゃないって分かっているのに。


付き合った男の子個人を見ていなかった。


ひどいのは分かってるんだけど、マサに似た何かが無いと私がダメなんだ…。


ただ寂しくて、誰かに支えてほしくて…。


誰でもいいわけじゃないけど、差し伸べてくれる手が欲しかった。


マサの居なくなった心の大きな穴が、少しでも小さくなれば良かった。



差し伸べてくれる手にすがる私。


だけど、その手を掴むと、始めの頃は相手を知らない為に少しはまぎれるが、1ヶ月も経つと、マサとは違う、というギャップを感じて、一層切なさを感じた。



< 234 / 305 >

この作品をシェア

pagetop