虹の架かる橋
「マサ、話なんて無いよ。５年前の行動が全ての答えだったんでしょ。」


私はマサに、わざと嫌われるように、冷たく言った。


嫌われた方がラクだから………。


「ごめん。」とマサが言いながら後を続けた。


「あの時の俺は、本当にケイが好きだった。だから、離れている時間が辛かった。」


マサは少し小さめな声で言った。


マサはあの時、何故ミーを選んだの？


それが答えでしょ…。


私はマサにそう言いたかったが、何故だか言えなかった。


その代わりに出た言葉は｢もう過去の話だよ。｣と、思ってもいない発言をしてしまった。


その言葉を、心から言えたなら、気持ちはラクだったのに、実際は違った。


｢過去｣には違いない。


だけど、私はマサをまだ愛してるんだ。


どうして素直にマサに言えないのかな…。　


｢今、ケイと話出来ないかな？｣


マサは私に、優しい口調で言った。



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