虹の架かる橋
久々にアルバムを見たい気分になった私は、本棚から自分のアルバムを取り出した。


小さな頃から、今に至るまで何冊かに収められた過去の私は、様々な表情をしていたし、その当時の流行の髪型や、洋服を着ていた。


そしてマサと付き合っていた時代のページにきた時、凄く懐かしい写真があった。


それは、マサがNZに留学していた時に、私にお土産と言ってくれた、NZの写真だった。


マサのホストファミリーの写真やら、学校の友達、通学の景色など、私はその写真を見てマサの向こうでの生活を想像していた。


その写真をくれた時に、説明しながらマサは楽しそうに話してくれたのを思い出した。


あの優しいニコニコ顔で話していた時間が、幸せすぎたんだ、って思う。



ねぇマサ?


あなたは今、幸せですか?

あの変わらない笑顔で笑っていてくれてますか?


私の事、覚えていてくれてますか?


そんな風に思うのは、私がマサを忘れてないからなのかな?


ねぇマサ……。

もし私が今、マサに好きです、と言ったらどうなりますか?


解答のない答えを、心の中で何度も質問してみた。



< 268 / 305 >

この作品をシェア

pagetop