虹の架かる橋
見たかったなぁ…。


私は、素直にそう思った。

一緒にマサとその景色を見て将来を約束したかった。


『いつか結婚しようね』と、見つめ合いながら話たかった。


考えたら、懐かしい想いと、なんだか切ない気持ちで涙が溢れてきた。


後悔という気持ちは、心の奥底にしまわれてしまったが、『もし…』と言う仮定に考えてしまうと、違った人生を考えてしまう。


その想いは、きっと私が死ぬまで思うのだろう…。


マサと一緒に居た真実がある限り、きっと考えてしまうんだろう。


だって、マサが全てだったから…。


ねぇマサ?


私と居た時間はあなたにとって心に残る時間でしたか?


私は幸せでした…。


涙を拭いながら、私はいい加減にマサ離れをしなくちゃいけない、って強く思った。


写真を見て泣いている自分は、自分の人生を進んでいない気がした。


私はマサという太陽に、ずっと支えられて今まで過ごして来たんだ。




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