虹の架かる橋
あの当時の私は、ミーを会わせた事に後悔をしたし、ミーが友達の彼氏を好きになる、って事が、最低の行為に思えた。


だけど、それは最低の行為な訳じゃないし、魅力のある人に惹かれるのは、当然の事。


それが、たまたま私の彼氏のマサだった事に、やっと気が付いた。


ミーが悪い訳じゃない…。

今ならそう思える。


自分が大人になったのか、時間がそう思わせてくれたのか…。


だけど、私が愛したマサという人間に、出会っていなければ、私はどういう風になっていたのだろう…?



私は最近、そういう類いの事を考える事が多くなっていた。


そして、アルバムを見たことで一つの決心をした。




…NZに、虹の掛かる橋を見に行こう…。


この長かった、マサという大きな存在に、ケジメを付けに行こう…。


1人で旅をしよう…。


マサの大好きだったあの写真の景色を最後に見て、私はマサから卒業しよう…。


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