虹の架かる橋
「ごめん…。辛い想いさせちゃって…。」


そう言ったマサの瞼にも、キラリと光るモノが見えた…。


私の辛く過ごした時間が、今、報われた気がした…。


そして、間もなく橋の中心にたどり着く…。



マサは、私の手を握って、言った…。







「ケイ、俺、ユタカから聞いてNZに来れて良かった。」



マサはそう言って、言葉を続けた。








「これから、日本に帰っても、ずっと一緒に居てほしい…。」






「…愛してる…。」





マサは、私の顔を見て、自信に溢れた表情で言った。







それを聞いた私は、マサの胸に飛び込んで泣いた…。






「マサ…。私の全てはマサだから…。」





と静かに答えた…。




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