虹の架かる橋
ハンコを貰えないと延泊になってしまう。


それは私にとって、金銭的にも精神的にも避けたかった。


地元から離れた土地にそんなに長く居たくない。


そう思いながら、教習所の前から出る送迎バスを待っていた。


偶然、同じホテルに泊まっている女の子と一緒になった。


彼女の名前はユリ。


ユリは私と同じ入校日で、同じ年の20歳。
喫煙所のメンバーの1人だった。


ユリは私に
「今日、入校してきた男の子達、おもしろそうじゃん!」
と話を始めた。


「男の子達?私、マサしか逢ってないや…。」


「えぇ〜。あと2人居るよ〜。」
ユリは、ややオーバーリアクション気味に言った。


「そうなんだぁ。ユリはチェック早いね。」


私は、浮かれているユリが、とっても可愛く見えた。


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