虹の架かる橋
浜松での最後の晩。


と言っても明日の卒検が落ちれば最後じゃないけど。


マサが私の部屋に来た。私は荷造りをしている。


「明日だね。」


「うん。なんだか早いなぁ〜って思ってた。」


マサと過ごした日々が、回想シーンのように頭の中を巡っていた。



お好み焼きを食べた事。


素敵なバーに行った事。


効果測定を教えてくれた事。


門限に間に合わない、って言って精一杯走った事。


キスをした事。





全てが、私の過去として、私の中に存在している。



浜松に来て、私はマサに恋をした。


もうどうしようもないくらい好き…。


だけど、マサはNZに帰ってしまうんだ…。






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