虹の架かる橋
「ってか、作戦変更なんだけど。」


ケンが私に言う。


「作戦って?」


「いや…。本当はここで俺が降りて、マサを友達が送って帰る予定だったんだけど、コイツが眠いらしく、一旦ここから横須賀に帰って、コイツを降ろして、マサの家に行こうって話なんだけど。」


「そうなんだ…。」


私は、普通にふ〜んという気持ちで話を聞いてたが、チョットおかしい事に後から気が付いた。


「え?だって、この車は、誰のなの?」


「俺の。」


ケンが手を上げて言う。


そしておかしな点はもう一つ。


「ってか横須賀に一回帰って、そこからマサの家まで無免許で運転するの?」


私が聞いた。


「ケイ、免許取ったんでしょ?」


マサが言った。


「えええええええ!!」
私は無理!無理!って激しく首を横に振り、2人を見た。


「いいじゃん。」
2人はニヤニヤしながら、言った。


それは……。
無理ですよ……。



免許はあるけど、でもこんなヤン車でしかもオートマ車は、教習所でも2回しか乗ってないし。


補助ブレーキないんだよ…。


危なかったらどうするの?


そう頭の中で思ってた。


せっかくのマサとの再会だったのに。



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