虹の架かる橋
ケンも試験が終わり教室から出てきて、一緒に時間を潰して免許を貰った。


「おめでとう。」


「ありがとう!!ってか、つき合わしちゃってごめんね。」


「別にいいよ〜。じゃあ帰ろっか!」


「うん。ってか、これからケイはマサと逢わないの?」


「え?逢わないよ。」
そう会話しながら車に乗り込んだ。


ケンが運転席に座り、私が助手席。


この車もやっと、持ち主に運転してもらえるね。


ケンの運転は、上手くてビックリした。


なんでも、無免で運転してたらしい…。


そうだよね?じゃなきゃ、車を免許取る前から持ってないよね???


「ケイはさぁ〜、マサがNZに行っちゃうって解ってて好きになったの??」


「ううん。教えてもらう前から好きだったよ。」


「そっか、じゃあ居なくなっちゃうって知ってから、毎日辛いね。」


「…そうだね。だけど大丈夫、私強い子だから。」



ケンの言葉が凄く心の中に響いた。


共感してるんだか、同情してくれてるんだか解らないけど、『辛い』って事を解ってくれてる人が居るって、なんだか嬉しかった。



そしてケンは自分の家にやっと帰った。







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