虹の架かる橋
夜、ケンと合流する約束をしてる感じだ。


話を終えると、マサは私に携帯を返して「ケンと夜遊ぶよ。」って言った。


それは、私も一緒でいいのかな?


そう思いながら、車に乗り込み帰る方向に車を走らせた。


運転してるマサをずっと見ていた。


さっきの「いつ帰るの?」って話から私は少しでも多くマサを見て居たいって思ったんだ……。


色々なマサの表情やしぐさ、口癖、なんでもいい。


見過ごしたくなかった。



頭に焼き付けたい……。


忘れたくないよ。


「ケイ、視線が刺さるんですけどぉ…?」


「あぁ。ごめん。マサを見てた。」
私は、照れもなく言った。


マサは笑ってる。


やっぱり笑顔のマサが一番いいね。


車は来た道とは違って、途中のインターで降りた。


「あれ?どこ行くの??」


「夜は横須賀だから、わざわざ都内まで戻るの面倒だから、ここから降りて海見ながら、横須賀行こうと思って…。」


「凄い!!よく道知ってるね!!」


「うん。俺、道覚えるの好きなんだ〜。一回通った道は大体覚えてる。」


しばらく走ると海が見えてきた。


夕日が凄く綺麗で、感動した……。


感極まって、泣きそうになった。


なんで私はこんなに涙もろいんだろう……。


涙腺弱すぎ。




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