虹の架かる橋
なんで綺麗な景色って、泣きたい気分になるんだろう?


そう考えながら海を見ていた。


ついに夕日も完全に落ちて、代わりに月が顔を出した。


「お腹空かない?」
マサは私に聞いた。


そう言えば、かなり空いている。


「うん。かなり。どこか入ろうよ。」


「もう少ししたら、江ノ島だから、その辺りで食べようよ。」


「うん。」


江ノ島かぁ〜。


なんだか、本当にデートしてるって感じだね。


辺りは段々と賑やかになって、海沿いにレストランが並んでる。


「何食べたい?」


「何でもいいよ。私、そういうの決められないから、マサに任せる。」


私は優柔不断で決められないんだよ。


「じゃあ、あそこにしよう!」


そう言って入ったお店はイタリア料理屋さんだった。



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