可愛くない女が恋をする

ケンカっぱやい？

失礼な。


「悪い？」


逆さまに見える
竹中の顔を
じろりとにらむ。


「別にいいけどさ。ただお前、長生き出来ないんじゃね。」

「別にいいもん。若いうちに死んだ方が後々皆が楽でしょ。」

「なんだよそれ。」


また竹中が笑う。


首が苦しくなり、
顔を元に戻す。

なんなんだ、あいつは。

長生きできない？

余計なお世話だっつーの！


…私だって、
怒りたくて怒ってるわけじゃない。


はっきりしない事とか、
ぐだぐだした事とか、
理にかなってない事とかが

大嫌いなだけなんだ。


さっきの筆箱だって、

「悪ぃ。」

の一言が
何で出てこないんだろうと
むしろ疑問に思う。


だって
一秒もかからないんだよ？

それだけで
誰もが嫌な気分にはならないはずなのに…。


それが言えない事の
くだらなさが頭にくる。


ゴミ箱が目の前にあるのに、
ゴミ箱をあえて避けて
ゴミを道に放り投げてるようなもんだ。


ねぇ竹中。


あんたは
頭にこないの？

たったそれだけの言葉が
言えない人間を
放っておいていいと思うの？


そんな人が
減らない限り、
私は怒鳴り続けるよ。

相手なんてかまってられない。


私がしてる事が間違ってるとは思わないから、

短気と言われようとも、
短命と言われようとも、
ケンカっぱやいと言われようとも、


絶対、やり方は変えないよ！