妖勾伝
「『興味ない。』とか云って、ちゃんと見てんじゃねぇかよ。
ちょっと、遊んでもらおうぜ。」
ーー出た、いつもの悪い癖が…
面倒くさそうに、二人に向かって手を振る。
「止めとけ。
あぁいう、綺麗な女には絶対男が付いてる。
後で、痛い目に遭うぞ。」
神月が最後の言葉を云い終える前に、走り出す二人。
忠告も虚しく…
神月はむっつりと躰を起こし、楽しそうに山を降りていく二人の背中を、ただ見送った。
ちょっと、遊んでもらおうぜ。」
ーー出た、いつもの悪い癖が…
面倒くさそうに、二人に向かって手を振る。
「止めとけ。
あぁいう、綺麗な女には絶対男が付いてる。
後で、痛い目に遭うぞ。」
神月が最後の言葉を云い終える前に、走り出す二人。
忠告も虚しく…
神月はむっつりと躰を起こし、楽しそうに山を降りていく二人の背中を、ただ見送った。