Dear:届かない君へ
仲良さげに肩を並べ、校庭を眺めている二人
冬真はその女の方を見ながら、少し照れ臭そうに笑う
ーーずきん......
胸が痛い
私が見たことのないような、冬真の顔
私の知らない、冬真の顔
なお会話を続ける二人
そんな二人を見ていたら、目の奥がじわりと熱を帯びてきて、涙が零れ落ちてきた
もう、これ以上この場に入れない
そう思った私はただ、足早にその場から離れるしかなかったのだった......