Dear:届かない君へ
「えー、わたしはこの2年5組の担任の石井だ。きみたちはー...」
先生の話の最中、前の扉が遅れてきた生徒により開いた
と、同時に私の思考はショートした
「おい榎沢、チャイムもう鳴ってんだぞ
お前の席はあの空いてる席だ。とっととつけー」
扉を開けて教室に入ってきた少し遅れてきた生徒とは.....
私の幼馴染であり、初恋の相手の、
榎沢冬真(エノサワトウマ)だった.....
冬真は私の存在に気付き、一瞬目を開かせる
そしてそのまま担任がが指した席、私の隣の席に座った
「結葉、久しぶりだな!」
小声で冬真は話しかけてきた
「うん、一年の頃はクラス遠かったもんね」
意図的に私が冬真を避けていたんだけどね.....
と心の中で小さく溜息をついたが、冬真はそれに気づくはずもない