本当の私を愛して下さい。
すると、
ドンッ!!
いってぇー!!
急いでいたせいで
誰かにぶつかってしまった…
立ち上がろうとすると、
「ごめんなさい、大丈夫?」
と大人っぽい声が聞こえてきた、
自分も謝ろうと顔をあげると、
声にぴったりな
美人な女の子が手をさしのべていた。
「あっ、大丈夫です。」
私がそう返事すると安心したのか
その女の子はホットした顔で微笑んだ。
その顔に見とれていると、
「ちょっとー夢芽、マイペースすぎ、
はい、さっさと謝る。もぅ遅刻するよ」
そう言って、紗南は私の腕を引っ張った。
「待ってよ。あっ、ぶつかってごめんなさい」
私がそう言うと、
「大丈夫、こっちこそごめんね。それじゃぁ」
そう言って、またさっきみたいに微笑みながら去って行った、
そして、私達も3組の列に向かった。
出席番号順で並んでるらしく
惜しくも紗南は14番で私が16番、
間に誰か入るということは
紗南と隣同士じゃないのか。
ちょっとがっかりしていると、
となりから
「これからよろしくね」
と聞こえたので、顔を上げると
な、なんと
そこにはさっきぶつかった女の子が座っていた。
この事には相手も驚いたらしく
目を見開きながら私を見つめていた。