本当の私を愛して下さい。
次の日の朝。


今日いい天気。


「夢芽~、
 今日、夢衣の撮影の日だから
 自分でご飯食べて準備して出てね!」

お母さんの声だ。

そっか、
今日夢衣の撮影の日だって言ってたっけ。



はぁ。

ってことは
今日の夕飯も1人だな。


「ちょっと夢芽。
 聞いてるの!?」



私が返事を返さないがために
お母さんの声が少し怒り気味になった。


ヤバい。


そう思った私は
笑顔を作りながら

「聞いてるよ~!!
 いってらっしゃい!

 夢衣も撮影頑張って。」

そう言った。














ねぇ、














私は


















いつまで人の顔いろを
見ながら











生きていかないといけないの。
















誰か気づいてよ。













まぁ、気づいたとしても助けてくれる人なんていないだろうけど…



言ってることが矛盾してるよね。





はぁ~。






自分に呆れながら
誰もいない家に
“行ってきます”と一言残し学校に向かった。
< 6 / 16 >

この作品をシェア

pagetop