本当の私を愛して下さい。

夏椿

今日は早く出過ぎたからゆっくり行こっ、


そう思いながら

ゆっくり歩いていると


白いものが視界に

止まった。




花だ。




私はその花から目が離せなかった。



白い花は

どこか私には
似ても似つかない雰囲気を醸し出していた。




しばらく眺めていると



「ちゃんと笑えんじゃん」


えっ。

後ろを振り返ると

おはようと言って微笑む
紗南の彼氏(&クラスメート)の悠里(ユウリ)君がいた。





ドキッ



ん?
なんか胸がおかしくなってきた!?



「夢芽ちゃん、
紗南と玲以外の人前で笑顔を作っている感じだったから
 心配してたんだ。」


気付かれてたんだ。

私がうつむいていると


「まぁ、無理するなよ。
 辛くなったらいつでも相談しな。」

と言いながら悠里君は
私の頭をポンポンと優しく叩いた。



ドキッ




ヤバい、
絶対今顔が赤いよ。


でも、
なんか嬉しいなぁ!


そう思っていると


私の頭の上から
悠里君の手が消えた。
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