闇ノ雫
グサッと嫌な音が響き、敵は銃を手から離し……やがて地面に崩れ落ちる。
「山崎……っ」
これで、人を殺すのは二人目。
だが、俺が強くなったのは……忍の腕を上げ他の集団に勝るのではなく、小松を守るため。
だから……小松を守れたのなら、構わない。
ふと視線をずらすと、小松の祖父と目が合った。
──『出てけぇ!』
かつて、そう言って俺を追い出したその人の目は。
優しく細められていた。
「小松家と山崎家……今ので、和解成立じゃ……」