闇ノ雫
新選組の活躍を知っている人は、特にこの時代はごく僅かだろう。
だけど、新選組は命を張って戦ったのだ。
たった五、六年。
されどその年月は、新選組にとっては、濃く深い物だった。
そんな軌跡を、残したくて。
約二年かけて書いたこの本は、ようやく完結した。
新選組だった私達に出来ることは──自分達がやったことを、先の世に伝えることなのだ。
「じゃあ、あとで読ませてもらう」
「うんっ!……え!?」
待った待った。
書き終えたはいいけど……
ということは、誰かが必ず、これを読むということ!?