闇ノ雫



「いや、山崎先生」


「なんだ?」




畳の上に正座した私は、勢いよく頭を下げて、ぶつかる寸前で止めた。




「点検、お願いします……!」




頼れる人、山崎しかいないし!


ずっと畳と睨めっこしていると、上から微かな笑いが降ってきた。




「御意」


「あ、ありがとうございますっ!」


「ただし条件がある」


「……は!?」




その言葉に、勢いよく頭をあげた。


にやり、とそこにあったのは怪しい笑み。



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