闇ノ雫



嫌な予感がするのは気のせい……




「えーっとなぁ…」


「す、ストップストーップ……!」


「名前で呼ぶこと」




……なわけがなかったぁー!


まず、ストップって通じないしね。


な、名前!?




「名前なの!?」


「あぁ」


「む、むむ無理無理!」




手をぶんぶんと横に振ると、山崎は「そうか」と一言呟いた。




「返す」


「え……?」




そして、私の手元に返ってきた一冊の本。


踵を返す山崎。



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