闇ノ雫
「……何も考えるな」
そう。
考えなくていい。
「復讐、したいんだろ?」
お前は今は休んでればいい。
体を休め、傷を塞げばいい。
──復讐のために。
「お前は……すぐに諦める人間だったのか?」
いつか、小松にこう言う時がくるのだろう。
“お前の親を殺したのは、山崎家の忍だ”と。
だからその時が来るまでに、傷を治せ。
そして特訓をして……また、強くなればいい。
そうなった暁には、俺を討てばいい──。