変わり者同盟
そんな時だった、不意に久流君があたしの腕を掴んだのは。
同じクラスだった久流君とは、その時まで話したことはなかった。
違う小学校出身だった、ってのもあるけど・・・“変わり者”と呼ばれていた彼に、自ら話しかけようとは思わなかったから。
だからあたしは、かなりビックリして、中1にしては背の高い彼を見上げた。
『宮部、保健室、行くぞ。』
静かな声でそれだけ言い、久流君はあたしを引っ張っていく。
『え、ちょ、でも、久流君って、保健委員じゃないよね?』
『あぁ。でも、男子の保健委員は他の係の助っ人だし、女子の方は・・・アイツだろ?』
久流君の視線の先には、さっき、『マジないんだけどぉ~』などとヒソヒソ話していた女の子。
そういえば・・・女子の保健委員はあの子だった・・・。
『だから、俺が付き添う。』
『いや、でも、悪いよ・・・・・・』
確かにあの子と一緒に行くのは抵抗があるけど、久流君に悪い。
だって、久流君とあたしの接点なんてほとんどないんだし。
『あたし、1人で行けるから・・・さ?』
『駄目だ。』
『なんで?』
なんでそんなにキッパリ言うの?
首を傾げれば、久流君はさらりと爆弾を投下した。
『だって俺、サボりたいから。』
『・・・・・・・・・・・・・・おい。』
思わずツッコんでしまった。
それを言うか。しかも、あっさりと。
『だから、いいだろ?』
『サボるのは駄目でしょ。』
『・・・・・・じゃ、宮部のこと心配だからってことにする。』
同じクラスだった久流君とは、その時まで話したことはなかった。
違う小学校出身だった、ってのもあるけど・・・“変わり者”と呼ばれていた彼に、自ら話しかけようとは思わなかったから。
だからあたしは、かなりビックリして、中1にしては背の高い彼を見上げた。
『宮部、保健室、行くぞ。』
静かな声でそれだけ言い、久流君はあたしを引っ張っていく。
『え、ちょ、でも、久流君って、保健委員じゃないよね?』
『あぁ。でも、男子の保健委員は他の係の助っ人だし、女子の方は・・・アイツだろ?』
久流君の視線の先には、さっき、『マジないんだけどぉ~』などとヒソヒソ話していた女の子。
そういえば・・・女子の保健委員はあの子だった・・・。
『だから、俺が付き添う。』
『いや、でも、悪いよ・・・・・・』
確かにあの子と一緒に行くのは抵抗があるけど、久流君に悪い。
だって、久流君とあたしの接点なんてほとんどないんだし。
『あたし、1人で行けるから・・・さ?』
『駄目だ。』
『なんで?』
なんでそんなにキッパリ言うの?
首を傾げれば、久流君はさらりと爆弾を投下した。
『だって俺、サボりたいから。』
『・・・・・・・・・・・・・・おい。』
思わずツッコんでしまった。
それを言うか。しかも、あっさりと。
『だから、いいだろ?』
『サボるのは駄目でしょ。』
『・・・・・・じゃ、宮部のこと心配だからってことにする。』