変わり者同盟
久流君はその子が、気になるんだ。


そう気付けば、あたしは愕然とした。



あたしのことは眼中にないであろう久流君が、その子を気にしてる・・・


頭にカッと血が上った。




あたしの方が、あたしの方が久流君のこと、ずっと前から好きだったのに!


なんで・・・なんでっ!!!








なんで久流君がその子を見つめるのか、知りたくて。


久流君の視界に入りたくて。


その子が、許せなくて。




『あたしたちのグループにいれてあげる!』


気が付いたら、そんなことを言っていた。



















「―――――・・・思いっきり、悪気あったんじゃん、あたし。」


裏庭であるゴミ置き場の隅で、あたしはポツリと呟いた。




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