変わり者同盟
そう。

あたし達は心が読めるわけじゃないから、伝えるためには、言葉にしなきゃいけない。


そして、あたしはまだ、言葉にしていないんだ。



「・・・・・・・・・するね・・・。」

呟けば、2人が首を傾げた。


「何をー?」

能天気に問い返す菜子に、あたしは精一杯笑って答える。


「告白。明日、するよ。
あたし、まだ久流君に『好き』って言ってなかったから。」


たとえ叶わないものでも、言わなきゃ駄目だ。
伝えなきゃ。

あの時あたしは『ごめんね』は言ったけれど『ありがとう』は言えなかったんだし。


冬香にあんだけ意地悪しといて、言わないとかありえない。




「おぉ!すもも、ガンバだ!!!」

「応援してるわ。」


2人が笑う。
つられてあたしは、ふにゃりと笑った。




―――大丈夫。

あたしには、菜子も美沙もいる。


泣きたい時には、2人にすがればいい。




だから・・・きっと、伝えられるよ。


そんで、伝えられたら――冬香、あなたに、素直に謝れると思うんだ。



だから・・・・・・もうちょっとだけ、待ってて――




―すももside end―

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