変わり者同盟
『・・・・・・女の子だ・・・』

ま、マジか・・・。


女子生徒の言葉に、俺は思わずがっくりとしてしまった。

やっぱり、普通に素で接した方が良かったのか・・・。


反省していると、女子生徒がそっと俺の肩に手を置いた。


『あの・・・もしかしたらなんですけど・・・この子、怖がりだったのかもしれません・・・・・・。』


おずおずと呟かれた言葉に、俺は首を傾げる。

怖がり?


『あの、あなたって、背が高いじゃないですか・・・。しかも、男の子、でしょう?

だから、怖かったのかな・・・って・・・。

私は背が高いわけじゃないですし、見るからに弱そうじゃないですか・・・。

だから、この子も安心できたのかなって・・・思うんです・・・・・・。』


しどろもどろに、けれど懸命に言葉を紡ぐ彼女。


必死に俺をなぐさめようとする彼女を見て、ふっと思った。

可愛いな・・・・・・って。


『あの、だから・・・そうやって、一生懸命に、友達になろうとすれば・・・

きっと、気持ち、伝わると思うんです・・・・・・。

だから、その・・・頑張って、ください・・・。』



見るからに不審な、リアルな猫のお面つけた、正体不明の男を、普通、そんなにひたむきに慰めるか?


おかしな子だな・・・。

おかしくて・・・優しい、な・・・・・・。



彼女は、そこまで言って、ほんのり頬を染めた。


『・・・って、わわわ・・・す、すみません!勝手なこと言って・・・その、幼稚で・・・・・・』

『・・・謝るなよ。俺、けっこう元気出たし。』




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