変わり者同盟
仲間に入れてもらったのは、4月。

今は1月だから・・・9ヶ月ぐらいたったのに、未だに何も意見が言えないなんて。


意気地なし・・・。

心の中で恨めしげに自分自身に呟き、私は重たい鞄を持ちながら、学校へと歩き始めた。

急かすように、北風がびゅうびゅう私の背中を押す。


明日、1月29日は、私の16歳の誕生日だな、なんて、ぼんやり考えた。

3人は、祝ってくれるかな・・・。


そんなことを思いつつ、教室へつけば、3人がタタッと私のところへ走りよってきた。


「冬香、ありがとぉ~」

ニコニコと可愛らしい笑顔を浮かべ、私の手から鞄を奪い取るすももちゃん。


「本当、サンキューだよ冬香~」

明るく笑いながら、菜子ちゃんも私の手から鞄をひったくる。


「助かったわ、ありがとう、冬香。」

大人っぽく微笑みながら、美沙ちゃんも素早く私の手から鞄を取る。


「・・・・・・どういたしまして・・・。」

私は薄い笑みを浮かべながら、小さく言う。


3人は私から鞄を取ると、さっさと廊下側のすももちゃんの席に集まって行った。

おそるおそる、私もすももちゃんの席に行く。


3人は、近づいた私なんかに気にも留めずに、さっきからしていたのであろう話を続行させていた。


「はぁ~。にしても、カッコイイ~」


うっとりと言うすももちゃんの視線は、窓側の一番後ろの席。

座っているのは、学年・・・もしくは学校?1位のイケメン、久流(クリュウ)君。


さらさらつやつやの綺麗な黒髪と、涼しげな切れ長の黒い瞳。

鼻筋はスッと通っていて、背も高い方。

しかも、細身で足が長い、モデルみたいな体型だ。



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