変わり者同盟
「比佐乃、今日の昼休み“裏庭”に、来いよ。
あと、敬語やめろ。同い年だろ。」
久流君は私を見ずに、前だけを見てそう言い、大またで私の前へと歩いていってしまった。
小さくなっていく背中を眺めていると、追いかけたい衝動に駆られた。
離れていかないで。私と一緒に、歩いてよ・・・って、追いかけて、言いたくなってしまった。
私はあまりに自分勝手な衝動を胸の奥に押し込め、止まってしまっていた足を動かし始めた。
久流君の、離れていく背中を見ないように俯いて、私は久流君の言葉を心の中で復唱する。
今日の昼休み“裏庭”に、来いよ。
あと、敬語やめろ。同い年だろ。
昼休みに“裏庭”に行って、今日も作ってきた久流君用のお弁当を渡すんだろう。
それと・・・敬語?
確かに、久流君からすれば、同い年なのに敬語を使っている私は“変な奴”なのだろう。
でも、私にとっては、久流君は“憧れ”だから、いたって普通のことなんだよね・・・。
「・・・・・・止めた方が、いいのかなぁ・・・。」
ポツリと呟いた。
久流君にとって見れば、敬語を使っているなんて他人行儀なんだろうし、止めた方が、いい・・・のかな?
けど、私、止められるのかな・・・。
“憧れ”の久流君に、タメで話す事ができるの?
「・・・・・・ハァ・・・」
ため息をついた。
だって、できそうにないんだもん。
「ふーゆかっ♪」
考えていたら突然、後頭部に衝撃がきた。
ビックリして後ろを見れば、すももちゃんと菜子ちゃんと美沙ちゃんが、愉しそうに笑って立っていた。
あと、敬語やめろ。同い年だろ。」
久流君は私を見ずに、前だけを見てそう言い、大またで私の前へと歩いていってしまった。
小さくなっていく背中を眺めていると、追いかけたい衝動に駆られた。
離れていかないで。私と一緒に、歩いてよ・・・って、追いかけて、言いたくなってしまった。
私はあまりに自分勝手な衝動を胸の奥に押し込め、止まってしまっていた足を動かし始めた。
久流君の、離れていく背中を見ないように俯いて、私は久流君の言葉を心の中で復唱する。
今日の昼休み“裏庭”に、来いよ。
あと、敬語やめろ。同い年だろ。
昼休みに“裏庭”に行って、今日も作ってきた久流君用のお弁当を渡すんだろう。
それと・・・敬語?
確かに、久流君からすれば、同い年なのに敬語を使っている私は“変な奴”なのだろう。
でも、私にとっては、久流君は“憧れ”だから、いたって普通のことなんだよね・・・。
「・・・・・・止めた方が、いいのかなぁ・・・。」
ポツリと呟いた。
久流君にとって見れば、敬語を使っているなんて他人行儀なんだろうし、止めた方が、いい・・・のかな?
けど、私、止められるのかな・・・。
“憧れ”の久流君に、タメで話す事ができるの?
「・・・・・・ハァ・・・」
ため息をついた。
だって、できそうにないんだもん。
「ふーゆかっ♪」
考えていたら突然、後頭部に衝撃がきた。
ビックリして後ろを見れば、すももちゃんと菜子ちゃんと美沙ちゃんが、愉しそうに笑って立っていた。