変わり者同盟
余命一年の彼は、確かに魔法使いのようだったと、今でも思う。



『俺、先生のことすっげー好き!』

『それはさー。聞いてなかった生徒も悪くね?』

『先生は、俺に甘えとけばいーの!』

『寂しい時は、寂しいって言えよ。』

『先生は頑張りすぎなんだって!』


『・・・・・・愛してるよ。真由美。』







時には底抜けに明るく。

時には思案気に。

時には偉そうに。

時には男らしく。

時には優しく。


時には甘く。



彼は私に魔法をかけた。

愛しい愛しい魔法を。






『ねぇ・・・・・・どうして、私に告白したの?』


彼が私に告白した、裏庭で、夕焼けを見ながら彼に尋ねた時があった。



彼は一瞬キョトンとした顔をした後、にぱっと笑った。


『好きだったからに決まってるじゃん!』

『だから、なんで好きだったのよ?』


すかさずツッコめば、彼はさらりと答えた。


『真由美は、俺のヒーローだから。』




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