変わり者同盟
『・・・・・・え・・・私?』


思わぬ言葉に目を見開けば、彼は力強く頷いた。




『そうだよ。なぁ、マジで覚えてねぇのか?

言ってくれたじゃんか、俺に。


“高校生なんて一瞬よ。だから、全力で楽しみなさい。

高校生活なんて、楽しんだ者勝ちなんだから。”って。』









―――あぁ、思い出した・・・。





私は、先客に驚いて、興味をもって・・・近づいて行ったんだ。



“君、新入生でしょう?どうしてこんなところにいるの?”


“・・・・・・いちゃ、駄目なんですか?”


“え?いや、駄目では・・・”


“じゃ、いいじゃないですか、別に。あなたには関係ない。”


ふいっと視線を逸らした彼を見て、私は心底驚いた。


だって、高校の入学式よ?それなのに、彼は寂しそうで、切なそうで・・・苦しそうだった。



今にもこの世から消えたいとでも言うような雰囲気。


そんな彼に、言わずにいられなかった。



“高校生なんて一瞬よ。だから、全力で楽しみなさい。

高校生活なんて、楽しんだ者勝ちなんだから。”




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