変わり者同盟
『あの時の馬鹿みたいなくよくよを、吹き飛ばすくらいの方が良かったんだから。』


彼は真っ直ぐな黒い瞳で私を見た後、ふいっと顔を背ける。



『あの時から、俺はずぅーっと真由美を見てたんだからな。

でも、さすがに先生だし、無理だよなぁーとか思ってたんだけど・・・


あと一年って思ったら、踏ん切りがついたというか。

やっぱ諦めらんねーし、後悔とか残したくねーし、おっしゃやるか!みたいな。


いや、自分でも短絡的だなぁとか思ったんだけどさ・・・やっぱ、好きだったんだ。


今では、マジで告ってよかったなって思う。

真由美とこんな風に話せて、すっげぇ嬉しい。』


ぼそぼそと言う彼の耳は真っ赤。

顔を背けているのは、照れ隠しなんだって、すぐに分かった。



もの凄く心がほわほわした私は、彼にぎゅぅーっと抱きついた。


『私も、こんな風に話せてすっごく嬉しい。』






好き、じゃ、足りなかった。

大好き、でも、足りなかった。


愛してる、でも、足りないぐらい。



彼でいっぱいだった。








彼とのキスは、甘くて。


彼と繋がれば、満たされた。



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