変わり者同盟
――でも。


罪悪感とは、恐ろしいもので。



私はすぐに婚約者であって、結婚した人と、離婚した。





今までのことが蘇って、私の心を蝕む。


頭の中は、いなくなった彼のことでいっぱい。



これ以上一緒にいれない。


そう決意したのは、あまりにも早かったような気がする。



『ごめんなさい・・・。謝ってすむようなことじゃないけれど・・・

本当に本当に・・・・・・ごめんなさいっ・・・・・・』


元夫は、静かに微笑んで『いいよ。しょうがないんだ。きっと。』と、かすれた声で呟いた。


涙をこぼし、まだまだ子供だと自分を責める私に、彼は『ただし』と言った。



『和真は、僕が育てる。君は信用できない。』


キッパリと言った元夫に、何も言えなかった。

だって、私はそう思われて当然のことをした。





だから。


私は、今でも独身。

けれど、後悔はしていない。


彼を愛したこと。

和真を産んだこと。


どちらも、後悔するようなことじゃないと思える。




< 77 / 140 >

この作品をシェア

pagetop