変わり者同盟
『俺も、比佐乃と仲良くなりたいから、これからもよろしくな。』

久流君の言葉が、ハッキリと脳内でリピートされる。


――憧れ、じゃない。

この思いは、本当。


―――好き、なんだよっ・・・・・・・



「・・・・・・やだ。」

かすれた声で、呟いた。


「え?」

首を傾げたすももちゃんを、私は真っ直ぐに見つめた。


「・・・嫌だよ・・・・・・私は、私は、久流君と一緒にいたい!」

勇気を振り絞って、すももちゃんと目を合わせる。


譲りたくない。

私は、好きなんだから。

本当に、本気で、久流君が好きなんだから。


つり合わなくても。
不似合いでも。
彼女に、なれなくても。

一緒に、いたいんだ。
一緒に、笑いたいんだ。

久流君の笑顔を、見ていたいんだ。


すももちゃんが、目を見開く。

「・・・ふゆ、か・・・?」

「私、私、離れないからっ・・・私、久流君と、一緒にいたいんだもんっ・・・・・・」


馬鹿だと思う。
心底思う。


すももちゃんにこんな風に言ったって、不釣合いだし、不似合いだし、久流君が私を構ったのは気まぐれかもしれない。


でも、でも、ここですももちゃんに『うん』って、頷いたら、私は、久流君と笑えない。

久流君と一緒にいれない。



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