風が伝える


「どうした?」

私の涙をそっと拭ってくれる

「こんな私…でよければ…」

竹野くんは驚いた表情をした

そして「千陽じゃなきゃダメだから」

そう言って抱きしめてくれた

抱きしめられるのは何年ぶりだろ?

小さい時に、お母さんがしてくれた

暖かくて、心地よくて…


< 125 / 195 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop