This is us -2



さとりを家まで送り、別れ際になって俺はプレゼントを渡した。


付き合って二年の記念に。


「プレゼントなんて聞いてないよ…」


もうすでに涙ぐむさとりは、受け取ったプレゼントを開ける。


俺としてはかなり恥ずかしい物。

けれど、相談した佐々木が自信満々に言ったんだ。

『女はこういう物にぐっとくるんだよ』


そもそもサイズが分からなくて、松川にも協力してもらった。


「指輪だ…」


しかも…


「ペアリング?!」


やっぱり彼女は号泣で。


喜んでくれて嬉しいけれど。


「ほら、手」


今は安くてシンプルなシルバーリングだけれど、いつかは良い指輪をプレゼントするから…


なんてこれこそ恥ずかしくて口に出来ない。

指輪はさとりの薬指にぴったりとはまって、涙がより一層ぱらぱらと散った。


「ありがとう、ありがとう…結城くん」


「失くすなよ?」


「うん、一生大切にする!」



隣同士、輝く二つのシルバーリング。

ずっと、一緒にいよう…

そう、想いを込めて。




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