This is us -2
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ…
何かの冗談だ。
結城くんがちょっと意地悪してるだけだよね。
そんなこと、しないでよ。
冗談キツいよ…
そう思いたいのに、結城くんの冷たい瞳が脳裏に焼きついている。
初めて逢った時と同じ。
私は病院から少し離れた公園まで来ると、声をあげて泣いた。
こんなに泣いたのはいつ振りだろう…
辛くて辛くて、きっと悪い夢でも見ているのかもしれない。
ポケットの中に入れたままの携帯が震えて、私はディスプレイを確認した。
佐々木くんだ…
「もしもし…」
「あ、小田切さん…今どこ?」
いつも明るくてふざけている佐々木くんが、真面目なトーンで話している。
「公園…」
「分かった。今行くから、ちょっと待ってて!」
佐々木くんは、私が返事をする前に電話を切ってしまった。
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