This is us -2
「小田切さん!!」
佐々木くんは数分後すぐに公園へと走ってきた。
「さっき…先生に確認したんだ」
私は視線を泳がせたまま、佐々木くんの言葉に耳を傾ける。
「やっぱり、事故の衝撃で記憶の一部が飛んじゃってるらしいんだ…」
記憶の、一部…
それは、私の事、なの?
「でも…少しずつ、思い出すかもしれないし、そのままになってしまうかもしれないって…」
そのまま…
ひとつ言えるのは、結城くんの記憶の中から、私は消えてしまった。
私の存在が、ないんだ…
二人で過ごしたすべてが
思い出さえも
何にも…
無くなっちゃったんだ。
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