This is us -2
あれから、一年半…
君がいない生活にも、少し慣れました。
「小田切、コピーとるのに時間かかりすぎ!」
オフィスに戻った私は、やっぱり先輩に怒られた。
「すみません!」
佐々木くんが言っていた言葉が、何度も頭の中で響いていてなんだか仕事どころじゃない。
『蓮ちゃん、行くって』
今更会ってどうなるというのだろう。
やっと少しずつ前を向いて歩いていけそうなのに。
ふりだしに戻ってしまう。
彼の描く未来に、私はいない。
私はそれを長い時間をかけて受け入れた。
携帯のストラップは、ただの飾り。
携帯も新しくして、結城くんの番号も消したんだ。
彼が私を思い出すことはもう、ないって。
何度も言い聞かせて、いつか思い出すかもしれないって希望を捨てた。
いつまでも心配させたくない。
私も幸せにならなくちゃって…
クラス会か…。
「小田切、今日飲み行くぞ」
「え?」
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