黒猫屋敷
暗闇の中で
女のすすり泣く声と
男らの息あがるこえが
響く中
静かに
光が差し込むと
同時にドアが空いた。
『やっほ〜〜』
ドアが開くと
そこから
赤い下着を身に纏った
長身の女性が現れた。
場違いな格好で
誘惑するほどの妖艶さを放つ
その女性は
片手に持った大鎌を振り上げると
一番目の前にいた
男の首を跳ねた。
『キャァアアアアアアア!!』
悲鳴とともにドアが重く閉まる。
『ようこそ。』
『黒猫屋敷へ』
女性は真紅の唇を
舐めるように
微笑んだ。