恋の片道切符
相談事
「ねえ、紗理奈。どうしたの?」
休み時間、ボーッとしている私に親友の麻弥(マヤ)が話しかけてきた。
「え?ううん、何でもない」
慌てて取り繕うとする私。
「そんな訳ないでしょ。何かあったでしょ」
話せ、と言わんばかりの彼女に私は渋々話すことにした。
「-ってことなの」
全ての成り行きを話した。
そう、今朝の駅員さんのことを。
小学校の頃の初恋の人だったこと、そして今朝、再会したこと。
麻弥はうんうんと頷きながら私の話を聞いてくれた。
一通り話した後、麻弥は口を開いた。
「なるほどね、なら放課後、会いに行こ?」
私はブンブンと首を横に振る。