恋の片道切符
作戦実行
翌日。
放課後になるのはとても早く感じる。
そう、こういう特別な日は特に。
私は駅のトイレで身なりを整え、「よし、」と一人意気込むとトイレを出た。
表では麻弥が待っている。
「お待たせ」
「よし。じゃ、行くよ」
私達は一昨日のようにお目当てのホームに足を運んだ。
心なしか、早足になっている気がする。
あっという間にホームに着いてしまった。
「緊張する?」
麻弥が心配そうに私の顔を覗きこむ。
「もちろん…」
私の顔はきっと思い切り引きつっているだろう。