恋の片道切符

一言二言


それから数日が経って、私はまた彼に会った。

今日は麻弥はいない。

用事があるからといって先に帰ったのだ。

私はまた駅務室の近くに寄った。

すると今日は駅員さんがホームに立っていた。

駅員さんの姿を見た瞬間、ドクンと胸が高鳴った。

あの人だ。

篠崎さんだ。

ボウ、とその姿を眺めているとバチリと視線が合わさった。

私は慌てて会釈をした。

なるべく笑顔で会釈をしたつもりだが、もしかしたら顔が引きつっていたかもしれない。

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