恋の片道切符
啓吾君、元気かな…。
なんて思ったりもする。
啓吾君。
篠崎 啓吾。
私と4つ違いの年上の人。
それに初恋の人でもある。
私が小学校2年生の頃に出会った彼。
当時、私は8才、彼は12才だった。
出会ったきっかけは学校の交流だった。
6年生が1、2年生の子達とペアを作り何かをして遊ぶ、という企画で知り合った。
私は先生に言われたペアの相手を探すべく、体育館をウロウロしていた。
先生には「篠崎 啓吾君という子を探すのよ。白いカードで作った名札を付けていると思うわ。名前は平仮名で書いてあるからわかるはずよ」と言われた。