恋の扉を開けて
「服を脱いで裸になっても戻れない。私はルリルのままなんです。」

「わかった。抱けばいいんだな?君を抱いて現実の女を実感できれば戻るんだな?そうなんだな?」

「だからお願いです。早く私を元に戻してください。」

彼女は俺の腕の中で溶けた。

こんなことで本当に本来の自分に戻れるのか。

「もっとお願い。もっと滅茶苦茶にしてください。」

全く何て女だ。

こんなメイドは今までいなかった。

キャラに同一化できる度合いが普通じゃない。

俺はそこまで見抜けないし、その必要もなかった。

だがルリルだけは別だった。

彼女には辞めてもらうしかない。

それとも俺が彼女からコスチュ-ムを取り上げたらどうなる?

別の店へ行くだろうか。

疲れもあってか彼女はオフィスのソファでぐったりと仕上がった。

「何て女だ。俺の方が狂いそうだった。」

俺は熱くなった自分のものをトイレで始末した。

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