恋の扉を開けて

「お店をオープンしたきっかけは何ですか？」

「特に何も。単なる流れだ。」

「エリア的に考えてですか？」

「それもあるが、いろいろだ。」

「いろいろとは何ですか？」

「留学中にはまったカフェをやりたかった。」

「どちらに留学されていたのですか？」

「ヨーロッパのあちこちだ。」

「あちこちですか？」

「オランダ、ベルギー、フランス、ドイツにも寄った。」

「専務も語学は堪能なんですね!?」

「どれも中途半端でしかない。」

意外だった。

私は彼の過去をもっと知りたいと思った。