恋の扉を開けて
「専務はビジネスライクで私に対して常にクールです。」

「ベッドでは熱くなれるが。」

「今まで通りシンプルに私を扱っていただければいいのです。」

「だが君が言ったことの意味がわからない。いつも満たされたいとはどういうことだ?」

「深い意味はありません。」

「俺は納得できない。」

「私は永遠にルリルでいられません。」

「そうだな。それはわかっている。」

「いつかはここを去る時が来ます。」

「それもわかる。」

私の彼への想いは閉ざしておかないと彼に拒絶されかねない。

「今専務が私を望まれるなら私がそれを拒否する理由は何もないのです。」

「しっくりこないがまあいい。」

私は彼の目をしっかりと見ながら答えたが内心はビクビクしていた。

彼に触れてもらいたいならこの状態を保たなくてはならない。

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