恋の扉を開けて
「ルリル?」

彼に呼ばれた。

しっかりしなくては。

彼のサポート役としての前途が私を待っているのだから。

「はい。」

「俺たちにオフはない。そう思わないか?」

「そうですね。」

私は現実に戻りどうにか返事ができた。

「だが今はある。君の貴重な時間を俺にくれないか?今だけでいい。」

「差し上げます。」

「ありがとう。」

私は彼に溶かされて最高に満たされた。

「ルリル。」

耳元で声がした。

彼はベッドにうつ伏せた私の腰の辺りにそっとキスをした。

「行ってくる。」

ドアが閉まる音がした。

今日の彼はいつもと違った。

私を抱く手はいつもより熱く激しく、いつもより甘く切なく、いつもより彼の想いを感じた。

それは何か意味があったように思えた。

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